第八話 『仏名会~素晴らしい来年へむけて~』 東遠組 浄土寺 泉祐樹 |

第八話 『仏名会~素晴らしい来年へむけて~』 東遠組 浄土寺 泉祐樹

いよいよ今年もあとわずかとなりました。
12月を昔の言葉で「師走(しわす)」と呼ばれているのは、皆さんご存知の事と思います。

師走の云われは諸説ありますが、その中の一つに、お坊さんが街中を走り回っていたという説があります。

これには仏名会(ぶつみょうえ)という法要が関わっています。

 

仏名会とは、数多くの仏様の名前をお称えし、仏様の前で私たちの今まで作ってしまった罪業に懺悔(さんげ)する法要です。

年の暮れに家庭内の大掃除をするように、私たちが年内に作ってしまった罪を償い、法要を修する事によって身心を清め、新しい年を迎える準備を整えます。

昔は仏名会を各家庭で行っていたようで、そのためにお坊さんが街中を走り回っていたようです。

現在では各家庭での仏名会は見受けられなくなりましたが、お寺によっては年の暮れに法要を行っております。

 

お経には「人は一日のうちに八億四千もの思いがよぎる。その思い一つ一つが地獄、餓鬼、畜生といった世界に堕ちる原因となっている」と書かれております。

一日でそれだけの悪業を重ねているのですから、これまで生きてきた中でどれだけの罪を作ってきたのでしょうか。

また、私たちは輪廻転生を繰り返して、現世に至っておりますから、はるか昔より数えきることのできない罪を作ってきました。

自分が生きるために他の生命をいただき、住環境を整えるために草木を切り、歩く中でも多くの命を奪う私たち。

大小あれども嘘をつき、人を罵って傷つけている私たちです。

まずはそのような自分を見つめ直し、今まで作ってきてしまった罪を仏様の前で懺悔(さんげ)することが大切でございます。

 

法然上人御作「冬の御詠歌」

『雪のうちに 仏の御名を 称うれば 積もれる罪ぞ やがて消えぬる』

 

当地、静岡ではなかなかお目にかかれる光景ではありませんが、しんしんと降り積もる雪の様に、私達も積もりに積もらせたこの罪。

しかし、阿弥陀様はこんな私達をご理解の上、自らの罪に気付き、反省し、往生浄土を願いお念仏を称えたなら必ずお救い下さるとお約束下さいました。

まずはこの一年を振り返って見て下さい、そして少しでも清らかな心を保ち、あわただしい日が続きますが、お時間を見つけてお念仏に励んでください。

ご自宅、そしてご自身の身心を清めて新しい年を迎えたいものです。

 

阿弥陀佛のお救いについて詳しくは『お念仏とは?』をご覧下さい。

 

 

合掌
東遠組 浄土寺 泉祐樹